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福島第一原発を視察
1.8月20日(月)、福島第一原発を視察した。昨年は、党の経産部会長として、また、原発事故収束、被災地支援のための実務者協議の自民党代表として、原発事故対応に携わっただけに感慨深い。この間、国会でも何度も質問に立った(以下のブログ参照。(以下のブログ参照。2011年4月6日2011年4月28日2011年5月17日2011年5月31日)。
しかし、3月11日の事故後、サイトに入るのは初めてである。福島県楢葉町にあるJ・ヴィレッジで、事前に説明を受ける。もともとこのJ・ヴィレッジは、サッカーチームTEPCOマリーゼの合宿所として整備されたものであるが、今や、原発事故処理の拠点として活用され、作業員の方はここまで車で来て、ここからバスで第一原発に入る。駐車場は車でいっぱいだ(写真①)。

2.私たちも、ここからバスで第一原発に向かう。途中、避難指示解除準備区域、警戒区域と続くが、警戒区域は、現在のところ入れない(戻れない)区域で、震災後そのままの状態である。この警戒区域への境界入口では厳しいチェックがある()。一方、避難指示解除準備区域は一時的に帰宅が認められているが、状況は同じで看板は倒れ、スーパーやコンビニの駐車場に雑草が生い茂る(、④)。本来、もともと田んぼとなっている辺りも草ぼうぼうで、水田とはとても想像できない()。大熊町の一部では稲作の実験を行っている()。放射線量など検証するためである。


3.福島第一原発の「免震重要棟」に到着()。防護服姿の作業員が出入りしている。今は、約3000人の作業員の方が事故処理にあたっているが、この免震重要棟は発生直後から、事故処理の最前線の司令塔である。大画面で現在の福島第一の様子()を見ながら、説明を受ける。第一原発の1号機は既に覆いがかぶされていて、外からは普通の建物に見える。一方、3号機、4号機は水素爆発の後そのままのむき出しである(2号機では、水素爆発は起こってない)。

4.その後、防護服を着て()、バスで構内を視察して回る。4号機の燃料プールはまだむき出しで、不安が残るが、4号機の建物は耐震補強工事を行い、「あの3月11日の大地震くらいの地震がきても大丈夫になっている。」との説明を受ける()。また、3号機周辺()では、線量が高く、バスもスピードを上げて走る。構内を出るときはバスを丸ごと洗浄される。()

5.今後、使用済4号機の燃料の取り出し・移動も急がれるし、さらには、原子炉の中から燃料を取り出し、廃炉に向けた作業も10年といった長期の作業である。そうした当面の最大の課題は、汚染水の処理だ。既に18万tもの汚染水が発生し、今後も増大するため、現在22万tの容量しかないタンクの増設を計画している。放射線量の高いガレキもテントで覆い、積み上げているが、今後は、最終的にどう処理し、どこに最終処分するのか、大きな課題である。