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東北地方大地震の対応のため、自民党本部に詰める
1.3月12日(土)、党本部に詰めて、対策本部の仲間の議員の皆さんと一緒に取り組む(写真)。テレビで何度も映像が流されているが、すさまじい津波である。まるで地獄絵でも見ているような光景で、想像を絶する事態である。一人でも多くの方の救出を急ぐことが、第一である。阪神淡路大震災の地元選出議員としても、是非、あきらめずに全力で救出活動に当たって頂きたい。そして、一人でも多くの方が救助されることをお祈りしたい。他方、私は、経済産業部会長として、福島第一原発の状況把握、その対応の協議に専念し、そして、政府への申し入れなどを行った。

2.政府側から受けた説明をまとめると、以下のとおりである。
①福島第一原発第一号機は、冷却水が入らず、燃料棒が低下した水面から露出をし、温度が急激に上昇、圧力も上昇した。損壊を避けるため、緊急に蒸気を外部に放出することとした。そして、この蒸気には微量の放射性物質が含まれるために、原子力発電所西側のモニタリングカーによる放射線量が、100マイクロSV台から1015マイクロSVに跳ね上がった。ただし、例えば、胃のレントゲン検査での被曝量は、1回0.6ミリSV程度で、人体に影響を受けると言われているのは、100ミリSV程度と、この1015マイクロSVの数値と比較すれば、100倍くらいの差があることも、しっかりと説明することが必要である。

②その後、1号機は、海水による冷却を行い、さらに中性子を吸収するホウ酸を注入し、安定化してきている、との報告を受けた次第である。

③しかし、12日(土)午後3時半頃に、この第一号機の建物で爆発があった。大変心配された方も多いと思うが、政府の説明によれば、原子炉の格納容器の上屋(建物)の損壊で、格納容器には影響がない、との説明である。その爆発の後も、モニタリングカーが測定する放射線量は低下しているので、ひと安心というところだが、他方、10km圏内からちょうど避難する時に、この爆発が起こり、被曝された方もおられる。除染すれば、大きな影響はない数値と聞いているが、心からお見舞い申し上げ、ご回復をお祈りしたい。

3.その後、深夜に、第三号機も、第一号機と同じように、圧力が増し、高温になってきたため、第一号機と同様に、ベント(蒸気を外部へ出す)することとし、現在は、冷却水も入り、落ち着き始めているという。

4.この第三号機のベント(蒸気放出)に伴って、微量の放射性物質が放出された。そのために、13日(日)8時30分時点で放射線量が1200マイクロSV程度に上昇した、その説明を受けたが、13日11時時点の枝野官房長官の説明は、ベントの前に放射線量の数値が上昇していることとなる。
是非、政府には、正確な情報・数字を丁寧に開示・説明してもらいたい。何故放射線量が上がったのか、その理由をしっかり説明すれば、住民も納得できるはずである。不正確ないい加減な説明との印象を受ければ、ただでさえ尋常でない中で、不安が高まってしまうのである。

5.ちなみに、この福島第一、第二原発の約1000kwが停止したことにより、14日(月)以降の需要量およそ4100万kwに対して、東京電力の供給力が約3100万kwと、約1000万kwも不足してしまっている。中部電力などから応援・供給を受けても、供給が不足するため、14日(月)から輪番での(計画的)停電を予定している。病院などの活動にも配慮しつつも、是非、多くの企業などで協力体制をとって頂きたい。いずれにしても、今後、日本経済への大きな打撃が予想される。人命救助とともに、1日も早い復旧・復興に向けた取り組みも加速しなければならない。                     (3月13日12時段階で記載)