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オバマ政権と気候変動、日本の技術貢献
1.1月28日(水)、ロシアで日本の漁船がだ捕された事件が発生し、夜中を通して連絡が入る。だ捕されたのは境港の漁船で、地元の赤澤亮正代議士とも連絡を取り合う。とりあえずは、だ捕された10人の無事が確認され、ひと安心である。一日も早い帰国と再発防止に向けて取り組みたい。

2.朝8時党本部。国防部会で「オバマ政権の安全保障政策」について議論。講師は、よくご指導頂いている森本敏・拓殖大学大学院教授。昨年11月にはNHKの日曜討論でもご一緒した。オバマ大統領は、アフガン担当特使に、リチャード・ホルブルック元国務副長官、中東和平特使にジョージ・ミッチェル元上院議員を任命するなど、特使や担当補佐官を数多く任命している。それぞれの分野でうまくいけば、任命したオバマ大統領の成果、失敗すれば特使の責任、ということになるのだろうか?そして、これだけ多くかなり大物を特使として責任者に任命すると、ヒラリー・クリントン国務長官の仕事は何が残るのか?森本氏は「南極と北極くらい」と冗談を言われた。新体制での役割分担、キーパーソンを見極めていきたい。

3.その後、環境調査会・地球温暖化対策本部で、温暖化ガス排出量の現状について説明を受け、外務省に入る。ロシアでの事件、日本海の漁業水域等についてブリーフ(説明)を受ける。

そして、経済産業省の専門家から、CCS(二酸化炭素(CO2)の回収・貯蔵技術)の説明を受ける。三菱重工はじめ、このCCS技術は世界最高水準であり、今後、国際協力での活用の期待が高まる。
CO2は石炭火力発電所などから回収され、廃坑となった油田などに注入されるが、通常、油田では、すべての石油を産出することはできず、4割近い石油が残存するそうである。そこへCO2を注入することにより、その残存した石油の生産にもつながり、一石二鳥となる。問題はコストで、CO21トン当たり1万円近くかかる。国際的なCO2排出権の売買における価格は、現在1200円くらいまで下がっており、回収して埋めるより買ってくる方が安い。この状況で、いかにCCSを広げていくかが課題である。

4.午後は、衆議院本会議で、麻生太郎総理の施政方針演説はじめ政府四演説。いよいよ来年度予算の審議が始まる。外務省に戻り、帰国中の在中南米大使との会議(写真)。特に、経済状況、日本の支援の在り方等について意見交換。

5.夜は中央大学政策大学院での講義。例の事件のあった同じ場所だけに気持ちが悪いが、学生たちとオバマ大統領の外交政策についてディスカッション。その後、有志議員と夕食会。