とっておきの1枚

2019年9月30日
おすすめの読書(その150)

「むらさきのスカートの女」今村夏子 著
本年度芥川賞受賞作品。この作者今村夏子さんの作品は「父と私の桜尾通り商店街」(2019年3月28日とっておきの一枚参照)で紹介しました。不思議な語り手の女性が「むらさきのスカートの女」をまるでストーカーのように観察し、何とかうまく生きていけるようアドバイスしてあげようと奮闘する。でも、何か不思議な感覚で、ひょっとしたらこの語り手自身が「むらさきのスカートの女」ではないかとも錯覚してしまう。でも全くの別人。そして、最後は、この語り手もハッピーに!女性の心の機微を見事に描いています。