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東京都の感染状況は警戒すべきであるが、医療体制は万全
1.最近、東京都の感染者数は連日100人を超え、昨日7月9日は224人となりました。再度感染が拡大しており、高い緊張感をもって警戒すべき状況と考えています。
しかしながら、①新規感染者数のうち30代以下が7割、②直近15日間で死亡者は無く、重症者も6名(ピーク時105名)、③現在入院者数は441名ですが病床は1000床確保、来週には3000床に増床するとともに、軽症者用のホテルも確保しており、医療体制は逼迫していない、など4月の緊急事態宣言時の状況とは異なります。これは尾身茂先生をはじめ分科会の専門家の方々と認識を共有しています。

2.しかしながら、①感染経路不明の陽性者の割合が一定程度あること、②中高年の感染者も増えつつあること等から警戒感をもって対応していかねばなりません。我々の知らないところに感染の発生源がないか、市中感染が広がっていないか、専門家と分析を進めています。
特に、東京においては、感染の4割程度をバー、クラブ等の接待を伴う飲食店における感染が占めます。その感染拡大防止の強化に向け、ガイドラインの遵守など感染防止策の徹底、無症状であっても2次感染防止のためにPCR検査を大幅拡充、そのための保健所支援の強化について、小池都知事や繁華街を抱える新宿区等の区長、尾身先生はじめ専門家の皆様と連携して進めていきます。こうした具体的な取組を他の自治体にも展開していきます。
なお、飲み会、会食、コンパで2次感染が広がる例や、会食で感染した親から子に感染が広がった例なども確認されています。会食の際も換気の徹底や対面ではなく斜めに着席するなどの感染防止策を取って頂くとともに、体調が悪い方はそもそも外出を自粛頂くことが何より重要です。

3.本日7月10日から、イベントの開催制限については、人数上限を1,000人から5,000人以内に緩和しました。業種別ガイドラインの徹底を前提に、感染発生時に対応できるよう、入場時の検温、参加者名簿の作成や接触確認アプリのインストールなどの感染防止対策の徹底については、これまで以上にお願いしたいと思います。

4.県をまたぐ移動については、東京都も含め、自由に行うことができますが、体調が悪い方、症状のある方は移動を控えていただければと思います。
また、旅行宿泊料金の2分の1を支援するGo To Travel(観光)キャンペーンは7月22日から、チケット代金の2割相当分を割引するGo To Eventキャンペーンは8月下旬から事業を開始します。どんな場合でも、感染拡大を防止するためには、何よりもお一人お一人の感染防止対策が重要です。皆様には「手洗い、マスク、消毒、換気」「3密回避」等を徹底いただけますよう、よろしくお願いいたします。

【テレビ出演のお知らせ】
7月12日(日)NHK「日曜討論」9:00〜10:00(西村大臣の出演は9:30頃~)

「相次ぐ豪雨災害 コロナ感染対策は、感染防止と経済再生の両立について
~コロナ対策 世界の潮流は 日本の戦略は」


  • 尾身茂先生をはじめ分科会の専門家の方々と認識を共有しています。
  • 小池都知事と共同で会見。感染状況を踏まえ、バー・クラブ等の接待を伴う飲食店等への対策を強化することで一致。PCR検査の拡充や保健所支援の強化の在り方について議論しました。
    (2020年7月9日)