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新規感染者数を減少に転じさせ、医療提供体制を守るための取組を強化 〜飲食店等でクラスターを発生させないための「総合的な取組」をとりまとめ〜
1.新型コロナについては、昨日、全国の新規感染者数が過去最高(1,242名)となるなど警戒すべき状況が続いています。兵庫県でも、一昨日は46名、昨日は53名の新規感染者が報告されており、感染者数は増加傾向にあります。国民の皆様には、多大なご心配をおかけしています。「手洗い、マスク、消毒、換気、大声は避ける」といった国民一人一人の行動が、感染拡大防止にはなによりも重要です。引き続きこうした取組みについて御協力をよろしくお願いいたします。

2.本日の有識者会議分科会において、「特に医療提供体制の負荷に関する指標を重視する必要がある」との御提言を頂きました。新規感染者数が多くの自治体で漸増しており、高齢の感染者や入院者の数も徐々に増えつつあります。こうした状況が続けば、医療提供体制に負荷が蓄積していき、いずれ一般医療にも影響が出てくる可能性は否定できません。なんとしても、新規感染者数を減少に転じさせるため、取組みを強化してまいります。そのためには何より、ガイドラインの徹底が重要です。かつてクラスターが発生したスポーツジムなどでは、最近はガイドラインを遵守することでクラスターは発生していません。ガイドラインを遵守しない場合には休業要請を行うことも一つのやり方であると考えます。

3.28日に、飲食店等でクラスターを発生させないための総合的な取組をとりまとめました。飲食店等からの感染拡大を防ぐため、この取組を着実に実行していきます。
具体的には、①業界団体等によるガイドラインの周知・遵守状況の調査、②国民への接触確認アプリ等の活用の呼びかけ、③経済団体を通じた職場でのテレワーク推進の再徹底、④大学等による学生へのコンパ等の感染リスクについての注意喚起、⑤自治体による感染拡大を防止するための飲食店名等の公表等の取組みを進めます。是非、大人数での飲み会等は控えて頂ければと思います。

4.経済については、明るい兆しは見られるものの、特に感染拡大が収まらない海外の影響もあり厳しい状況が続いています。昨日、景気動向指数研究会で2012年12月以降の景気拡大は2018年10月までと判断されました。これにより、「アベノミクス景気」は71か月となり、戦後最長の73か月に僅かに及ばない結果となりました。「アベノミクス」の戦略策定に当初から関わってきた自分としては、正直残念な結果です。一方、今回の判断は、従来の決められた手法・ルールに基づき機械的に設定されたものであり、判断にあたっては、重要性が増しているサービス産業の指数、GDP、雇用者数、総雇用者所得といった国民の生活に直結する重要な指標が考慮されておらず、今後、判定手法の見直しを進める予定です。感染拡大を防ぎつつ、内需と雇用・所得の好循環を回すことで、国民の命と生活を守るため、引き続き全力で取り組んでまいります。

【テレビ出演のお知らせ】
7月31日(金)21:10頃 出演 『ニュースウォッチ9(NHK)』
 テーマ:「感染防止と経済再生の両立」(7分程度のインタビュー)

  • 本日の有識者会議分科会において、「特に医療提供体制の負荷に関する指標を重視する必要がある」との御提言を頂きました。

  • 新型コロナウイルス感染症対策分科会終了後に、尾身茂会長と一緒に会見を行い出来るだけ丁寧に説明しました。