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新年の決意 「すべての人にチャンスと希望を」 ~ 成長と分配の好循環をつくる ~
1.新年明けましておめでとうございます。健やかな新春をお迎えのことと存じます。昨年も多くの皆様にご支援頂きましたこと感謝申し上げます。昨年10月に2年10か月務めました内閣府副大臣を退任し、来年1月4日に開会される今年の通常国会において、衆議院内閣委員長に就任することとなりました。引き続き、内閣の取り組む重要課題について責任ある立場で取り組んでまいります。
また、自民党においても、TPP総合対策実行本部事務局長、一億総活躍推進本部事務総長、中小企業調査会幹事長、金融調査会及び雇用問題調査会の事務局長、IT戦略特命委員会及びNPO特別委員会の委員長代理などを拝命しました。それぞれの分野の課題に全力で取り組んでまいります。

2.さて、アベノミクスは大企業や金持ちばかりが良くなり、中小企業や地方など、弱い立場の方々は取り残されているとの大きな誤解がありますが、これまでも、立場の弱い方々への目配りを行い、中小企業のものづくり補助金、低年金の高齢者への給付金などを実施してまいりました。特に、私自身、決して豊かな家庭に育ったわけではなく、奨学金を頂いて大学に進学させてもらいましたので、初当選して以来奨学金制度の拡充に取組んできており、今では希望するすべての大学生が奨学金を受け取れるようになりましたが、今回さらに無利子奨学金の枠を大幅に増員する(1万4千人増)とともに、卒業後の所得に応じて返済額を調整する仕組み(所得連動返還型奨学金制度)を導入することとしています。今後ともすべての人がチャンスと希望を持てるよう全力で取組んでまいります。

3.このように、一億総活躍社会は、お年寄りも若者も、また男性も女性も、そして中小企業の方々や障害をもつ方々も、すべての人が希望を持てる社会です。働く世代は企業収益が良くなることにより、賃金が上がってきていますが、年金でお暮しの高齢者、働くことが困難な障害者の方々は、物価が上昇する中で、消費税増税とあわせて、厳しい生活を余儀なくされています。そこで、今回の補正予算で低所得の高齢者や障害者の皆さんに、今回3万円の給付を行うことにより、負担を軽減することとしています。これはまさしく政府の果たすべき役割(所得の再配分)です。アベノミクスの成果により、収益が増えた大企業からの税収増等により、借金(国債)を増やすことなく、3,5兆円の補正予算を組んで、弱い立場の方々にアベノミクスの成果の配分を行うのです。
もちろん、同様に弱い立場にある若者についても、補正予算や来年度予算の中でしっかりと支援を行っていきます。有効求人倍率は1.25となり、地元、兵庫県でも23年ぶりに有効求人倍率は1を越え、雇用環境は着実に改善していますし、非正規のパート、アルバイト、契約社員の方々の賃金も着実に上昇していますが、さらに、今回非正規の方が正規社員になるためのキャリアアップ助成金を大幅に拡充します。また、最低賃金は将来時給1,000円を目指していますが、そのためには、人件費、材料費などの上昇を配慮し大企業(親企業)が取引条件を改善してくれなければなりません。自民党の中小企業調査会幹事長として、この問題にしっかりと対応していきたいと思います。あわせて、子育て保育所の定員(補正と当初合わせて10万人増)、ひとり親世帯・多子世帯の保育料の軽減、児童扶養手当の大幅拡充など、子育て世帯の負担も軽減します。なお、最長93日間の介護休業は3回まで分割取得ができるようにするなど、介護離職ゼロを目指します。

4.かつて「成長か分配か」の論争がありました。民主党政権の時には大きな金額を「分配」することばかりを公約しましたが、その元となる財源がなく、結果実現できませんでした。やはり「経済成長」があって初めて「分配」が可能になるのです。そして、「分配」によって、弱い立場の方々も安心して消費が増えれば全体の「成長」にもつながります。つまり、この「成長と分配の好循環」をつくることが大事なのです。額に汗して頑張る方々が報われる社会であるために、しっかりと経済成長し、弱い立場の方々への目配り、再分配も行いながら、すべての人が「チャンスと希望」を持てるように取組んでまいります。
ちなみに、28年度予算案は総額96兆7千億円規模となりましたが、国債発行額(34,4兆円)は前年度から▲2,4兆円の減額とし、公債依存度は35.6%と8年ぶりの低い水準です。次の世代に大きな借金を残さないよう、財政再建も着実に推進していきます。

本年も引き続き皆様方のご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

※平成27年度補正予算案、平成28年度税制改正案、平成28年度当初予算案の主な内容につきましては、西村やすとし代議士の活動報告(http://www.yasutoshi.jp/activity/)をご覧いただければと思います。