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「努力すれば報われる国」にするために
1.2月8日(水)、朝8時から、財務金融部会で大阪大学の大竹文雄教授を講師に、財政、金融政策について議論を行った(写真)。

2.大竹教授からは衝撃的なデータを示された。「勤勉よりも運やコネが大事と考える日本人の比率」が25.2%(1990年)→20.3%(1995年)→41.0%(2005年)と激増しているのである。国際的には、ロシア52%、イタリア46%、フランス43%と並んで上位にいるのである。ちなみに「人生で成功するために勤勉よりも運やコネが大事」と考える割合の“低い”国々は、フィンランド16%、アメリカ23%、ニュージーランド24%であり、それぞれ活力があることを感じさせる国々である。この7~8年で、日本は、「運やコネが大事」と考える国になってしまっているのである。

3.また、所得階層間の流動制が低くなっている。即ち固定化される割合が高まっていることも紹介された。一方、米国では、実は流動性が低いが“高い”と勘違いしている人が多いとのことである。しかし、これが幻想であることがわかり、昨年末のウォール街でのデモや暴動につながっているとの解説であった。いずれにしても、大事なことは、日本で、「努力すれば報われる」という考えが若い人に幅広く共有されるようになることである。政治の世界でも2世、3世ばかりが活躍すると、やはり「運やコネが大事」となってしまう。誰でも頑張れば可能性が広がることを示すためにも、私のように2世でなく、落選も経験した者が頑張らなければならない。