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陸上自衛隊、イラクから撤収
1.先般、新政府が発足し、多国籍軍からの治安権限移譲プロセスが進行したことを受け、6月20日、イラク・ムサンナー県サマーワで活動中の陸上自衛隊約600名の撤収が決定された。

2.一人の負傷者もなく、また、一度も武器を使用することなく、その任務である、医療支援活動、給水支援活動、公共施設(学校、道路等)の復旧・整備活動といった「人道復興支援活動」を立派に果たされた。心から敬意を表する次第である。

3.サマーワ母子病院では、新生児死亡率が2002年上半期と比較して約3分の1に改善したし、34校もの学校を修復し、多くの子供たちが勉強できる環境を整備した。さらに、自衛隊やODAの活動により1日最大6000人程度、延べ約156万人の雇用を創出し、サマーワの市民の88%がこの自衛隊の活動を支持、89%の人が撤退に反対する中、惜しまれての撤収である。イラクの人々からも感謝され、国際社会からも高く評価された活動である。撤収の時が最も危ないとも言われる。是非最後まで安全裡に任務を全うされ、有終の美を飾ってほしい。

4.なお、今後も、我が国ODAにより、発電所の建設、かんがい事業など、引き続き復興支援が継続される。石油の安定的供給も含め、我が国とイラクとの幅広い長期的なパートナーシップの構築に向け、私自身、イラク特別委員会理事として、今後とも全力で取り組んでまいりたい。