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子供の宿題、大人の宿題~国土交通委員会で質問
1.昨夜はいつもより早く0時半に就寝。今朝の国土交通委員会での質問に備える。しかし、朝6時に娘たちに起こされる。まず末っ娘がベット(ふとん)に入ってきて「パパのおふとんはいつも暖かーい。あと5分寝る。」と言ってスヤスヤ…。しばらくして「もう4分経ったよ」と言うと、「パパずっと数えてくれてたの?」「うん」と短い親子の会話。数えてるわけはないんだけど「子供は純粋だなあ」とあらためて心が洗われる思いである。そして、今度は、次女の宿題を見る番。今年小学校5年生になるが、いわゆる「過不足算」で悩んでいる。ついこの間、「つるかめ算」や「年齢算」をやっと理解したところなのに、大変だなあと思う。「ある人数の子供たちに3個ずつアメを配ると12個余り、5個ずつ配っても2個余る。さて子供の人数は何人で、アメは何個ある?」なかなか難しいでしょう。皆さんできますか?もちろん小学生なのでxとかyとか連立方程式を使ってはダメなので、アレコレ図を書いて教える(図1)。

2.8時に党本部で「雇用・生活調査会・中小企業労働者問題プロジェクトチーム」。今日は、建設労働者の団体等から賃金の状況等についてヒアリング。私が事務局長として、進行役・論点の整理役をしなければならない(写真①)が、8時半から国土交通委員会の与党理事の打ち合わせ、8時50分(与野党理事の)同理事会、9時同委員会での質問と続くため、「党の仕事」より「国会の仕事優先」が当然で、詳しく議論したかったが、途中で退席。

3.国土交通委員会の私の質問では、高速料金値下げ、道路特定財源の一般財源化等について、また、中心市街地の活性化・渋滞対策等について30分間、冬柴鐵三・国土交通大臣、平井卓也・副大臣と議論を行った(③④)。冬柴大臣からは明石海峡大橋はじめ本四架橋の料金値下げについて、極めて前向きなご答弁を頂いたし、国交省道路局長、都市局長から明石駅前の2号線の渋滞対策、中心市街地活性化等を進めていく旨の答弁を頂いた(その模様はこちら)。
私からは、「10年間59兆円の(道路の)事業計画について、ムダをなくすよう不断の見直しを行うべき」旨申し上げたが、仮に今後も毎年3%減のシーリング(予算枠)がかかれば、10年間で43兆円程度の事業量しか実施できず、「道路歳出を上回る税収について、……納税者の理解の得られる範囲内で、一般財源として活用する」との方針のもと、15~16兆円は事実上、「一般財源化」(使途を特定しない)される。民主党の言う「偽りの一般財源化」ではなく、まさしく30%近い税収が「一般財源化」されることとなる。

さて、この「一般財源化」についてであるが、別紙表のとおり、地方ほど一世帯当たりのガソリン購入量が多く、都市部ほど少ない(1位の富山市の年間購入額88,754円/年は、最下位の東京23区の16,803円の約5.3倍である)。
この実態を踏まえると、「受益と負担」の関係からすれば、「一般財源化」する部分についても、地方に配慮して使途を考えていくべきである。単純に(完全に)「一般財源化」すれば、今後支出が急増する社会保障費(年金等)に充てられる可能性が高く、そうだとすると、「地方の家計の負担」で「都市部の家計」のために年金受給等が賄われることとなる。これは「受益と負担」の関係から言って、地方のガソリン税の負担者からは理解を得られないのではないか。こうした点も指摘をさせて頂いた。道路の事業計画について、真摯に点検し、国民に理解してもらえるよう徹底的にムダを省くことが必要であり、その道路支出を上回る部分について、「一般財源化」する方向は賛成であるが、「受益と負担」の関係を踏まえ、納税者(自動車ユーザー)の理解を得る意味で、地方に配慮した支出や環境対策への活用を考えるべきである。大きな大きな「大人の宿題」である。

4.昼には、都内ホテルで友人の愛知治郎参議院議員のおばあちゃん、即ち、愛知和男代議士の母上のお別れ会。すぐに党本部に戻り、「野菜・果樹・畑作物小委員会」において、輸入小麦の政府売渡価格等について議論。世界の小麦を巡る需給の状況や価格動向等についてたくさんの質問が出る。シカゴ市場での相場ではこの2年間で約3.2倍になっていることなどの説明を受けるが、私からは、「世界的に食糧の取り合いになることも考えられるが、FTA交渉において『優先買付権』のようなものも議論しているか」との質問をさせて頂いた。FTA(自由貿易協定)では関税を下げることが交渉の中心だが、今後はより包括的なEPA(経済連携協定)が広がる中で、双方の関税引下げの議論だけではなく、より深い連携関係が構築されていく。これがEPAが「政治的」な意味を持つ所以であるが、日本は、EPA交渉でも韓国、中国等に比べて立ち遅れている。省庁縦割りによる交渉の遅さ、政治的リーダーシップの欠如がその要因である。このことも急を要する「宿題」である。
続いての「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」では、三菱商事UBSリアルティー・廣本裕一社長から国内の物流、不動産等に投資しているファンドについて説明を伺う。世界中で見れば、日本は成熟国として「ローリスク・ローリターン」の国になっているが、それでも近代化が遅れており変化率が大きな分野はある。日本全体が10%成長をするのは難しいかもしれないが、物流、農業など特定の分野ではまだまだ成長余力がある。我が国がなすべき「変化」「変革」という大きな「宿題」である。是非我々若手改革派を結集し、この「宿題」を解いていきたい。

5.続いて、国土交通関係幹事会。空港法の改正案について、「外資規制」の部分は切り離して別途議論を深め、それ以外の部分は了承することを確認。
今日は、20年度予算案の衆議院での採決が予定されており、それに反対する野党との攻防、折衝が続いている。おそらく深夜まで禁足・待機である。実は、地元で神戸後援会の役員会を予定していたが、欠席せざるを得ない。申し訳ない限りである。