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苦渋の選択
1.今朝も朝8時から党本部。昨日議論百出した「航空法」改正案について、関係者・担当者で対応を議論。羽田・伊丹については、「国際空港」の名称を維持することで決着。また、今回の改正が、航空会社に対する過剰な規制・指導の根拠とならないよう確認。
2.しかし、肝心の国会運営が不透明になっている。昨夜、衆議院本会議で、補正予算を自民、公明、国民新党賛成、民主党反対で可決した(ところで、国民新党公認・民主党推薦の政治家(候補者)は一体、賛成なのか反対なのか?)が、その後、与党がいわゆる「つなぎ法案」を議員立法で提出し、与野党の対立が緊迫化している。同法案は、野党・民主党が審議を延ばし、3月末までに予算や(特に)関連法案が通らないと、ガソリン税・土地税制・中小企業税制などが4月1日で切れることとなり、国民生活が混乱することから、野党の求めている審議時間をしっかりと確保するために、様々な租税特別措置を2ヶ月間(5月末まで)延長するものである。
3.私は、常々、しっかり議論を行い、反対なら反対で野党(民主党)はその意思表示をはっきりと示してほしい(即ち、参議院でしかるべきタイミングで「否決」してほしい)旨主張してきた。故意に時間延ばしをし、「否決」という意思表示を行うことなくむやみやたらと審議を引き延ばし、4月1日を迎え、国民生活を混乱させ、それに乗じて解散総選挙を行おうとする姿勢は断じて許されない。参議院での審議は尊重すべきであるが、参議院で多数を占める「数の横暴」で国民生活を混乱させ、その責任を与党に押しつけようとする態度は許されるものではない。このような考えから、私自身としては、「つなぎ法案」について慎重であるべきとの考えであったが、度重なる与野党国対委員長会談、幹事長会談そして、河野洋平衆議院議長、江田五月参議院議長の仲裁にもかかわらず、民主党の頑なる態度が変わらないことから、今回の「つなぎ法案」の提出となった。本法案は、ガソリンのみならず、土地・住宅税制や中小企業税制、証券税制など様々な税制の税率が短期間で上下するといった、国民生活の「大混乱」を回避し、参議院での審議も十分確保するためにも、最後の手段としてやむを得ないものであると思う。国民生活に責任ある与党として苦渋の選択である。
(一部に、福田首相の「よく聞いていない」といった発言について批判があるが、当然与党の最高責任者として、当然了解してなければならず、このことについての責任を有するものである。しかし、実際には、福田総理は政府の最高責任者でもあり、今回のような与野党の折衝は、国会対策の現場(責任者・担当者)である、伊吹文明幹事長、大島理森国会対策委員長が行うのであり、その意味では国会対策の責任者である伊吹文明幹事長が責任を負う。なお、この「つなぎ法案」は議員立法として党が責任を持って提出したものである。先般の「薬害肝炎救済法」のように、行政の積み上げだけではできない「高い政治判断」を求められる案件については、立法者の意思として議員立法によって提出される。 私も、「海洋基本法」など既に4本の議員立法を成立させている。)
4.11時からは、私が事務局長を務める「農林水産物貿易調査会」。先日のダボス会議でのWTO非公式閣僚会合などの報告を受ける。世界経済の先行きが不透明な時だけに、世界の貿易を一層活発化させることが必要である。新たなルールについての年内の妥結を目指して、各国が努力すべきであるが、疲弊する日本の農業の守るべきところをしっかり主張すべきである一方で、譲るべきところ、あるいは改革すべき余地のあるところは改革を進めつつ、門戸を開くべきであり、今後、高い政治判断が求められる。地元の農家の方々の声も聞きながら、「国益」を最大とすべく努力してまいりたい。
5.12時からは、党本部で「u-Japan特命委員会デジタル・アーカイブ小委員会」において有識者の説明を聞き、すぐに都内ホテルでの来日中のキナリア・ブラジル下院議長一行の歓迎会に向かう(写真)。今年は日本からブラジル移民100周年であり、しかも、最初の船「笠戸丸」は地元・神戸から1908年4月28日に出発し、同年6月18日にブラジルに到着している。今年の4月28日には神戸で、6月18日にはブラジルの首都ブラジリアで記念式典が開かれる。(現在混乱しているが)通常国会が無事6月15日に終了すれば、ブラジルに訪問する予定である。ブラジルは、4大新興国BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)の一角であり、最近では、世界最大のバイオエタノール生産国として有名であるが、実は、あのカナダの航空機のボンバルディア社のライバル・エンブラエル社を有し、中型航空機で世界を席巻している。大変親日的な国であり、治安の悪さを除けば、文句なしの国である。私も、1992年にリオ・デ・ジャネイロでの「地球環境サミット」に出席して以来の訪問となる。楽しみにしている。
6.その後、日本置き薬協会の新年互礼会に出席の後、15時より衆議院本会議の予定であったが、事態を見かねた、河野洋平衆議院議長、江田五月参議院議長のあっせんがなされ、各党幹事長間で事態収拾に向けた合意がなされた。即ち、例年通りに3月までに予算案・(税制含めた)関連法案の審議を終え、国民生活に混乱を与えない、旨の合意がなされたのである。とりあえず、大混乱は回避されたが、これからの審議が重要である。経済も急速に悪化しており、国民生活はますます苦しくなっている。心して臨みたい。
2.しかし、肝心の国会運営が不透明になっている。昨夜、衆議院本会議で、補正予算を自民、公明、国民新党賛成、民主党反対で可決した(ところで、国民新党公認・民主党推薦の政治家(候補者)は一体、賛成なのか反対なのか?)が、その後、与党がいわゆる「つなぎ法案」を議員立法で提出し、与野党の対立が緊迫化している。同法案は、野党・民主党が審議を延ばし、3月末までに予算や(特に)関連法案が通らないと、ガソリン税・土地税制・中小企業税制などが4月1日で切れることとなり、国民生活が混乱することから、野党の求めている審議時間をしっかりと確保するために、様々な租税特別措置を2ヶ月間(5月末まで)延長するものである。
3.私は、常々、しっかり議論を行い、反対なら反対で野党(民主党)はその意思表示をはっきりと示してほしい(即ち、参議院でしかるべきタイミングで「否決」してほしい)旨主張してきた。故意に時間延ばしをし、「否決」という意思表示を行うことなくむやみやたらと審議を引き延ばし、4月1日を迎え、国民生活を混乱させ、それに乗じて解散総選挙を行おうとする姿勢は断じて許されない。参議院での審議は尊重すべきであるが、参議院で多数を占める「数の横暴」で国民生活を混乱させ、その責任を与党に押しつけようとする態度は許されるものではない。このような考えから、私自身としては、「つなぎ法案」について慎重であるべきとの考えであったが、度重なる与野党国対委員長会談、幹事長会談そして、河野洋平衆議院議長、江田五月参議院議長の仲裁にもかかわらず、民主党の頑なる態度が変わらないことから、今回の「つなぎ法案」の提出となった。本法案は、ガソリンのみならず、土地・住宅税制や中小企業税制、証券税制など様々な税制の税率が短期間で上下するといった、国民生活の「大混乱」を回避し、参議院での審議も十分確保するためにも、最後の手段としてやむを得ないものであると思う。国民生活に責任ある与党として苦渋の選択である。
(一部に、福田首相の「よく聞いていない」といった発言について批判があるが、当然与党の最高責任者として、当然了解してなければならず、このことについての責任を有するものである。しかし、実際には、福田総理は政府の最高責任者でもあり、今回のような与野党の折衝は、国会対策の現場(責任者・担当者)である、伊吹文明幹事長、大島理森国会対策委員長が行うのであり、その意味では国会対策の責任者である伊吹文明幹事長が責任を負う。なお、この「つなぎ法案」は議員立法として党が責任を持って提出したものである。先般の「薬害肝炎救済法」のように、行政の積み上げだけではできない「高い政治判断」を求められる案件については、立法者の意思として議員立法によって提出される。 私も、「海洋基本法」など既に4本の議員立法を成立させている。)
4.11時からは、私が事務局長を務める「農林水産物貿易調査会」。先日のダボス会議でのWTO非公式閣僚会合などの報告を受ける。世界経済の先行きが不透明な時だけに、世界の貿易を一層活発化させることが必要である。新たなルールについての年内の妥結を目指して、各国が努力すべきであるが、疲弊する日本の農業の守るべきところをしっかり主張すべきである一方で、譲るべきところ、あるいは改革すべき余地のあるところは改革を進めつつ、門戸を開くべきであり、今後、高い政治判断が求められる。地元の農家の方々の声も聞きながら、「国益」を最大とすべく努力してまいりたい。
5.12時からは、党本部で「u-Japan特命委員会デジタル・アーカイブ小委員会」において有識者の説明を聞き、すぐに都内ホテルでの来日中のキナリア・ブラジル下院議長一行の歓迎会に向かう(写真)。今年は日本からブラジル移民100周年であり、しかも、最初の船「笠戸丸」は地元・神戸から1908年4月28日に出発し、同年6月18日にブラジルに到着している。今年の4月28日には神戸で、6月18日にはブラジルの首都ブラジリアで記念式典が開かれる。(現在混乱しているが)通常国会が無事6月15日に終了すれば、ブラジルに訪問する予定である。ブラジルは、4大新興国BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)の一角であり、最近では、世界最大のバイオエタノール生産国として有名であるが、実は、あのカナダの航空機のボンバルディア社のライバル・エンブラエル社を有し、中型航空機で世界を席巻している。大変親日的な国であり、治安の悪さを除けば、文句なしの国である。私も、1992年にリオ・デ・ジャネイロでの「地球環境サミット」に出席して以来の訪問となる。楽しみにしている。
6.その後、日本置き薬協会の新年互礼会に出席の後、15時より衆議院本会議の予定であったが、事態を見かねた、河野洋平衆議院議長、江田五月参議院議長のあっせんがなされ、各党幹事長間で事態収拾に向けた合意がなされた。即ち、例年通りに3月までに予算案・(税制含めた)関連法案の審議を終え、国民生活に混乱を与えない、旨の合意がなされたのである。とりあえず、大混乱は回避されたが、これからの審議が重要である。経済も急速に悪化しており、国民生活はますます苦しくなっている。心して臨みたい。