BLOG

刑務所視察
1.2月16日午後、安倍晋三幹事長代理、塩崎恭久・法務委員長とともに、府中刑務所を視察した。大変勉強になった有意義な視察であった。

2.①まず、過剰収容に驚いた。定員66,216人のところ、66,724人の収容をしてい る。補正予算などで緊急に対応しており若干の改善がなされているが、15年度末には、 54,092人の定員に対し63,317人の収容であった。2畳くらいの部屋に2人が寝たり、8人がすし詰めのような状態で就寝するとのことである。ケンカの要因ともなっており、早急の改善が必要である。

②また、外国人受刑者が急増しており(平成15年度末4,021人)、多国籍の通訳が必要となっていること、そして、受刑者の中には軍隊で特殊部隊の訓練を受けている者もおり、特別の目配りも必要となっている。

③さらに、精神的にまいってしまう受刑者も増えているよう(精神疾患患者は平成15年度末4,510人)で、カウンセリング等の対応が急務である。

④こうした状態で、刑務官の負担も増大しており、何と年間の有給休暇は5.9日(平成 11年度)→3.9日(平成15年度)と減少している。夏休みを含めてもこの数字である。刑務官のストレス対策も必要である。

3.その後、女子少年院で受刑者との対話も行った。覚醒剤使用などで受刑している3人と話したが、とてもそのようなことを感じさせないすがすがしい雰囲気であった。毎日作文を書いたり、パソコンやフォークリフトの資格を取ったりと、大変な教育を受けており、相当程度このプログラムはうまくいっているとの印象を受けた。3人は「自分が弱かった。自信がついてきました。」「親のありがたみが良くわかった」など大変殊勝な態度であった。ただ、改心した少女たちも出所後、友だちができなかったりすると(特に、事件が原因で引っ越しを余儀なくされることもしばしばであり、新天地になじめるかどうか)、再び悪い男にひっかかることもよくあるとのことである。先日の事件のこともある。出所後の保護観察の仕組みを考えるべき時である。