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水、技術、奨学金、独立行政法人改革
1.昨夜も結局寝たのは1時半すぎ。眠い目をこすりながら、7時前に起床。娘たちが学校に行くのを見送り、党本部へ向かう。8時から「特命委員会・水の安全保障研究会」。12月3~4日大分県別府市での「第1回アジア・太平洋・水サミット」はテレビなどでもとり上げられ、「水」への関心がにわかに高まったが、特に、キリバス、ナウル、ツバルといった「太平洋の島嶼国」の首脳が、気候変動(地球温暖化)による海面上昇やサイクロン(台風)の増加への大きな懸念が示されたことは記憶に新しい。
本日は、日本・水フォーラム議長の森喜朗・元総理大臣と、「水」の専門家で国連大学の上席学術顧問の高橋裕東大名誉教授の議論をお聞きし、意見交換を行った。(1)アジア太平洋地域の5人に1人(計7億人)が安全な飲料水を利用できないことや、(2)水災害による全世界の死者の80%はこのアジア・太平洋地域で発生していること、(3)日本人は1人1日平均300リットルもの(上)水を使うが、世界の38ヶ国の国々では1人1日平均30リットル以下であること(特に最低限50リットル/人・日が必要とされるが、これを満たす人口の割合がガンビアでは9%、ウガンダ、カンボジアでもわずか19%にすぎないこと)、などを踏まえ、アジア・太平洋地域における日本の役割について議論しようとの目的である。私からは「皇太子殿下が別府でのスピーチの中で述べておられるとおり、瀬戸内の中でも私の選挙区には、全国の2割のため池があり、『水』に苦しんできた地域の代表として、この『水の安全保障研究会』の開催はたいへん感謝している。その上で(1)(私が事務局長を務める)宇宙開発委員会では、衛星を活用したアジア地域での観測、災害対応の協力を実施・拡充している。是非この視点も入れてほしい、(2)そして、アジア・太平洋地域のみならず、来年のTICADⅣ(第4回アフリカ開発会議)も控え、アフリカ・中東地域も対象に入れることを提案したい。特に、海水淡水化の膜の技術、小型の水力発電の技術など、日本の強みである『技術』を強く前に出すべき」との意見を申し上げた。
2.9時から、我が国の研究開発力の強化のための議員立法についての打ち合わせ。特に「研究開発型独立行政法人(独法)」の機能の強化と、そのための制度の緩和などについても議論を行う。独法については、無駄遣い、天下りも多く、必要性についての徹底的な精査、そしてその上で統合・民営化を行うことが我々若手の主張であり、本日も10時半から渡辺喜美大臣を迎えて若手の意見集約を図る予定である。しかし一方で、我が国の国際競争力の低下も危惧され、研究開発型の独法については、資金力の強化、人材の流動化(即ち、人材供給の強化)のために、制度改正も必要である、と考えている。メリハリのある政策を実行したい。
3.10時から「スーパーコンピュータ議連」。事務局次長として出席。2004年まで世界最速だった、我が国のスパコン「地球シュミレータ」も今や、米国に抜かれてしまった。2011年に再び世界最速(10ペタ)のスーパーコンピュータを実現し、バイオテクノロジーによる新薬開発や、ナノテクノロジーによる電子部品開発などを可能としていくため、補正予算を含めた必要な予算確保を決議した次第である。設置予定の神戸の理化学研究所では地盤工事が進んでいる。先端医療産業都市として、他の様々な新興企業との相乗効果が発揮されることを期待するものである。
4.10時半すぎ、有志議員の会「改革プランを実現する会」で、渡辺喜美行革担当大臣ご出席のもと、独法改革の推進の決議をまとめる。幹事として大きな声で読み上げた(写真:内容はこちら)。自民党にも2回生、1回生の若手を中心に改革派はいる。民主党の改革派とも連携も視野に、徹底的に無駄を排除しなければならない。
5.11時半には、財務省にガソリンスタンドの経営対策・環境対策の予算確保の申し入れ。12時、今般、事務局次長を拝命した「農林水産物貿易調査会」。WTOでの議論の動向などをヒアリング。年明け2月以降に議論が進展する可能性があるとの由。日本の農水産業の守るべきところはしっかり主張し、改革すべきところは改革すべく対応したい。
13時に、衆議院本会議・1月15日まで31日間の再延長が議決される。越年の国会は14年ぶりだそうだが、テロ対策をはじめとして、必要な議論はしっかりと行うべきであり、歓迎したい。
6.本会議終了後、通称「若々議連」(若者を応援する若手議員の会)の役員会。我々の提唱した少子化対策(通称:「西村レポート」内容は2006年12月25日ブログ参照)のその後の実施状況の検証を行うことを決める。特に、私からは「奨学金制度のさらなる拡充」をテーマに、議論を深めようと提案したところである。ちなみに、無利子の奨学金は、成績などの条件もあるが、有利子分は、親の所得が約1100万円までの学生に貸与可能であり、事実上、希望するすべての学生がカバーされるようになった。奨学金を受けて大学に通った者の一人として、心から喜んでいる。最近では、返済が滞っているケースが激増しており(約8%)、返済方法などについても改善が必要かもしれない。「日本学生支援機構」(旧「日本育英会」)の職員の組合が組織ぐるみで延滞を手助けしている、との声も聞かれる。「社会保険庁」とよく似た構造になっているのかもしれない。奨学金を受けた学生が就職して、きちんと返済されれば、そのお金は、また次の若い学生のために使われる。国民の税金が何度も有効に使われるのである。実態をしっかりと分析し改善したい。
7.14時すぎに、大野松茂官房副長官に独法改革推進の申し入れ。14時30分から、来日中のオビ世界銀行副総裁と意見交換。アフリカ全体として昨年は5.5%の経済成長であり、例えばガーナでは貧困層半減の目標を2015年から2010年に前倒しする、など状況が好転していることなどを伺った。私から、アフリカの資源国と連携して資源のない国々を支援できないか、との提案を行った。
8.その後、羽田に向かい、地元へ。夕方に、忘年会など会合が3つ、そして後援会の大事な方のお通夜にもお伺いするつもりである。今夜は寒くて悲しい夜になりそうだ。
本日は、日本・水フォーラム議長の森喜朗・元総理大臣と、「水」の専門家で国連大学の上席学術顧問の高橋裕東大名誉教授の議論をお聞きし、意見交換を行った。(1)アジア太平洋地域の5人に1人(計7億人)が安全な飲料水を利用できないことや、(2)水災害による全世界の死者の80%はこのアジア・太平洋地域で発生していること、(3)日本人は1人1日平均300リットルもの(上)水を使うが、世界の38ヶ国の国々では1人1日平均30リットル以下であること(特に最低限50リットル/人・日が必要とされるが、これを満たす人口の割合がガンビアでは9%、ウガンダ、カンボジアでもわずか19%にすぎないこと)、などを踏まえ、アジア・太平洋地域における日本の役割について議論しようとの目的である。私からは「皇太子殿下が別府でのスピーチの中で述べておられるとおり、瀬戸内の中でも私の選挙区には、全国の2割のため池があり、『水』に苦しんできた地域の代表として、この『水の安全保障研究会』の開催はたいへん感謝している。その上で(1)(私が事務局長を務める)宇宙開発委員会では、衛星を活用したアジア地域での観測、災害対応の協力を実施・拡充している。是非この視点も入れてほしい、(2)そして、アジア・太平洋地域のみならず、来年のTICADⅣ(第4回アフリカ開発会議)も控え、アフリカ・中東地域も対象に入れることを提案したい。特に、海水淡水化の膜の技術、小型の水力発電の技術など、日本の強みである『技術』を強く前に出すべき」との意見を申し上げた。
2.9時から、我が国の研究開発力の強化のための議員立法についての打ち合わせ。特に「研究開発型独立行政法人(独法)」の機能の強化と、そのための制度の緩和などについても議論を行う。独法については、無駄遣い、天下りも多く、必要性についての徹底的な精査、そしてその上で統合・民営化を行うことが我々若手の主張であり、本日も10時半から渡辺喜美大臣を迎えて若手の意見集約を図る予定である。しかし一方で、我が国の国際競争力の低下も危惧され、研究開発型の独法については、資金力の強化、人材の流動化(即ち、人材供給の強化)のために、制度改正も必要である、と考えている。メリハリのある政策を実行したい。
3.10時から「スーパーコンピュータ議連」。事務局次長として出席。2004年まで世界最速だった、我が国のスパコン「地球シュミレータ」も今や、米国に抜かれてしまった。2011年に再び世界最速(10ペタ)のスーパーコンピュータを実現し、バイオテクノロジーによる新薬開発や、ナノテクノロジーによる電子部品開発などを可能としていくため、補正予算を含めた必要な予算確保を決議した次第である。設置予定の神戸の理化学研究所では地盤工事が進んでいる。先端医療産業都市として、他の様々な新興企業との相乗効果が発揮されることを期待するものである。
4.10時半すぎ、有志議員の会「改革プランを実現する会」で、渡辺喜美行革担当大臣ご出席のもと、独法改革の推進の決議をまとめる。幹事として大きな声で読み上げた(写真:内容はこちら)。自民党にも2回生、1回生の若手を中心に改革派はいる。民主党の改革派とも連携も視野に、徹底的に無駄を排除しなければならない。
5.11時半には、財務省にガソリンスタンドの経営対策・環境対策の予算確保の申し入れ。12時、今般、事務局次長を拝命した「農林水産物貿易調査会」。WTOでの議論の動向などをヒアリング。年明け2月以降に議論が進展する可能性があるとの由。日本の農水産業の守るべきところはしっかり主張し、改革すべきところは改革すべく対応したい。
13時に、衆議院本会議・1月15日まで31日間の再延長が議決される。越年の国会は14年ぶりだそうだが、テロ対策をはじめとして、必要な議論はしっかりと行うべきであり、歓迎したい。
6.本会議終了後、通称「若々議連」(若者を応援する若手議員の会)の役員会。我々の提唱した少子化対策(通称:「西村レポート」内容は2006年12月25日ブログ参照)のその後の実施状況の検証を行うことを決める。特に、私からは「奨学金制度のさらなる拡充」をテーマに、議論を深めようと提案したところである。ちなみに、無利子の奨学金は、成績などの条件もあるが、有利子分は、親の所得が約1100万円までの学生に貸与可能であり、事実上、希望するすべての学生がカバーされるようになった。奨学金を受けて大学に通った者の一人として、心から喜んでいる。最近では、返済が滞っているケースが激増しており(約8%)、返済方法などについても改善が必要かもしれない。「日本学生支援機構」(旧「日本育英会」)の職員の組合が組織ぐるみで延滞を手助けしている、との声も聞かれる。「社会保険庁」とよく似た構造になっているのかもしれない。奨学金を受けた学生が就職して、きちんと返済されれば、そのお金は、また次の若い学生のために使われる。国民の税金が何度も有効に使われるのである。実態をしっかりと分析し改善したい。
7.14時すぎに、大野松茂官房副長官に独法改革推進の申し入れ。14時30分から、来日中のオビ世界銀行副総裁と意見交換。アフリカ全体として昨年は5.5%の経済成長であり、例えばガーナでは貧困層半減の目標を2015年から2010年に前倒しする、など状況が好転していることなどを伺った。私から、アフリカの資源国と連携して資源のない国々を支援できないか、との提案を行った。
8.その後、羽田に向かい、地元へ。夕方に、忘年会など会合が3つ、そして後援会の大事な方のお通夜にもお伺いするつもりである。今夜は寒くて悲しい夜になりそうだ。