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政策論議の一日、そして神戸日帰り
1.朝8時、党本部で介護委員会。「療養病床から転換した介護老人保健施設」の在り方について議論。通常の施設サービスに加えて、「夜間含めた24時間看護等の評価」、いわゆる「看取り等の評価」、さらに、医療保険により「外部の医師による急性増悪時の対応」を考慮するとの案が説明される。いわゆる「介護難民」が出ることのないよう、お一人お一人のニーズに的確に応えられる制度としたい。
続いて、8時半から、「海洋政策特別委員会」。私が事務局長として進行役、議論の整理役を務める。経団連の伊藤源嗣・海洋開発推進委員会委員長、石油鉱業連盟の椙岡雅俊会長、日本船主協会の中本光夫理事長、全国漁業協同組合連合会の宮原邦之専務理事の4団体4代表の方から、現在策定中の「海洋基本計画」についての意見・要望を伺う。出席の議員の方々からは、各省庁の緊密な連携、宇宙政策との連携(衛星からの情報の活用)、資源開発における国の積極的な役割等について活発な意見が出される。来年2月の計画策定に向けて、10年、20年先をにらんで海洋国家としての姿勢をしっかりと書き込みたい。

2.10時から「金融政策小委員会」。今日は淡路島出身の有名な金融専門家・中原伸之さんの講義である。金融専門家といっても、元々はゼネラル石油の経営者で、小泉純一郎元総理、竹中平蔵元内閣府特命担当大臣の下で「金融再生プログラム」などをまとめられた。中原さんからは、世界経済全体に、投機が激しく実体経済とのかい離が大きくなっていること、我が国の来年の成長率は2%を下回るであろうこと、そして政府の経済政策に目玉(メリハリ)がないこと、などを指摘された。
私からは「(1)日本は、金融の手法をもっと活用して資産・収入を増やすべきではないか、(2)企業は激しい国際競争にさらされ、なかなか給与を上げられない。雇用報酬を増やすためにはどんな政策が必要か。」との質問をさせて頂いた。中原さんからは、(1)金融も活用すべきだが、基本は、日本はモノづくりで生きるべき。また、政府系ファンドには反対。政治と一体になれば自由な運用ができない。(2)雇用報酬を上げるには、労働生産性を上げることが大事、とのご意見を頂いた。来年にかけて経済の先行きに不透明感が広がっている。確実な経済運営をフォローしたい。

3.その後、保育関係の制度改正の方向性、宇宙開発の予算の状況、外交関係の予算の状況(特に、サミットに向けた補正予算、来年度新設される大使館・領事館の予定)、世界のデジタル・アーカイブの動向、などの説明を受け、12時よりフィリピン・ミンダナオ島の和平プロセスの関係者と昼食会。順調に和平プロセスが進んでいること、ツナ・パイナップルなどの産物が好調なことを伺い、安心する。特に、反政府のイスラム組織がアル・カイーダなどの国際テロ組織と全く関係ないことを聞き安堵した次第である。(一方、アルジェリアでは、またアル・カイーダ系組織によるテロが起きた。世界中の国々が一致協力してテロ組織に向けた取組みを強化しなければならない。)

4.12時前には、Y先輩議員から、青少年の有害サイトへのアクセス制限の手法について相談を受ける。確かに、青少年の健全な成長のためには、何らかの規制措置が必要であろう。一方で、携帯電話事業者は個々に「フィルタリングサービス」(契約時に、有害サイトへのアクセスを制限するサービス)の導入を始めているところだという。コンテンツ産業の健全な育成・発展とのバランスが必要である。今後の方向性について、しっかりと議論していきたいと思う。

5.13時、国土交通部会で、税制改正の最終状況について報告を受け、そのまま税制調査会へ。これまでの議論・結論を確認する。
14時過ぎ、カザフスタンからアリエフ・カザフスタン国民議長代理をお迎えしての勉強会。ウラン供給については、我が国と極めて良好な関係にあるが、一方で、油田の権益の国有化の動きも伝えられる。率直な意見交換を行った。
15時15分、若村正俊農林水産大臣に、農業基盤整備の予算について申し入れ(写真)。そのまま羽田に走る。今夜は、恒例の神戸後援会「神戸康風会」の国政報告会である。300名近い方々が出席して下さる予定である。近況と税制改正の方向性、今後の政局についてしっかりと報告したいと思う。