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「さすがトップ・アスリート」
1.朝8時から、党本部で「安全保障調査会」。経団連、日本防衛装備工業会、日本造船工業会、日本航空宇宙工業会との意見交換である。防衛省の調達において連日不祥事が明らかになる中で、業界全体が委縮することが心配されるが、航空機、艦艇をはじめ日本の製造業の技術は極めて信頼の高いものがあるのであり、「健全な」姿で発展していくことが望ましいのである。「砂漠を走るバギー車」の例も話題になった。武器として認定され輸出できない可能性もあるとの示唆であった。海外も含めたマーケット(市場)が定まらないと計画的に投資・製造できない。「中期防」(中期防衛計画)の確実な実施が不可欠であり、さらには、海外への技術・部品の提供の道筋ができた、BMD(弾道ミサイル防衛)の日米共同開発の枠組みをモデルケースとして、今後、武器輸出三原則の在り方についても議論を深めていくことが必要である。

2.9時からは「物流調査会」。国内の物流コストの高さが常々指摘される中で、効率化に向けた様々な予算が要求、折衝されている。
午前中は、関係省庁から、エンジェル税制(ベンチャー企業への投資優遇税制)、土地・住宅税制、中小企業事業承継税制、証券税制等の折衝状況の説明(レク)を受ける。

3.12時から「経済産業部会」。税制改正の折衝状況について報告。その後、「スポーツ立国調査会」で室伏広治、谷亮子のお二人の金メダリストからお話を伺い意見交換(写真)。
スポーツ選手の「セカンドライフ」(第2の人生)やトレーニング予算の不足などについて、活発な議論がなされた。私からは子供の体力づくりについて、「『ケンケンパー』や『うまとび』などの伝承された遊びをやらなくなった。伝承的な遊びの国民運動を展開すべきではないか」との持論を披露し、子供の頃の遊び方について質問した。室伏さんからは、「父もアスリート、私の遊び場は陸上競技場」と空振りの答えだったが、なごやかな話をさせて頂いた。さすがに谷亮子さんも、室伏さんもしっかりした考えを持っておられ、人柄も素晴らしい。心も体も洗われる思いであった。

4.午後1時から本会議。(いわゆる)電子投票法、放送法改正、鳥獣被害防止特別措置法などが可決された。中でも、「鳥獣被害防止特別措置法」については、地元の淡路でも、シカの被害がひどいようだ。今後は県に代わり、市町村が計画を立て、対策を実施することとなる。交付税による国の支援もある。しっかりと応えたい、一方で、「シカ肉」の調理法の研究も行ってほしい、との考えも、永田秀一県議から聞かされた。確かにイノシシは「シシ鍋」などあるが、「シカ肉」はなかなか料理が難しいようである。アフリカでは結構食べたが……。

5.14時から税制調査会。明後日13日の決定に向けて様々な税制が固まっていく。
(1)「中小企業承継税制」について、非上場株式の評価を80%減とするなど、大幅に相続税を減額。
(2)「研究開発税制」についても、医薬、ITのように研究開発費が大きく、厳しい国際競争にさらされている企業において、法人税額の最大30%を上限に税額控除ができることとなった。
(3)「エンジェル税制」については、設立3年以内のベンチャー企業について、1000万円を限度として、寄付金控除の適用を認める制度の新設。
(4)「トン数標準税制」について、通常の法人税に代えて(トン数に応じて)、みなし利益課税を選択できる制度の新設。これにより、国際的な標準税制となり、「海洋立国」日本の復活に向けた足がかりとなるはずである。
(5)土地取引に係る「登録免許税」の軽減措置については、来年度(20年度)も引き続き1.0%とするか(本則2.0%)、1.1%とするか、津島税調会長のご判断に一任となったが、21年度1.3%、22年度1.5%と軽減措置は継続されることとなった。
(6)「一般社団・財団の固定資産税」については、平成25年度まで非課税となり、各地の医師会が経営する「看護学校」などが引き続き存続できることとなる。
(7)「認定NPO法人」については、認定の有効期間を2年から5年に延長し、小規模法人の特例の認定要件を緩和するなど、NPOに対する寄付を大いに促進する緩和措置が認められた。
以上の措置を含めて、13日に自民党として、その後与党として決定され、その後に、民主党と協議である。税制を巡っては、解散・総選挙含みの厳しい交渉となることが予想される。「公平」「弱者、地方への配慮」「経済活性化」の視点を忘れずに、気を緩めることなくがんばりたい。

6.夕方には、かわいい後輩の福田良彦代議士のパーティがある。義父の吹田幌の元秘書であり、義父の選挙区を引き継いでいる。弟分としてしっかり応援したい。その後、マスコミとの意見交換会に、山本一太さんとの「プロジェクト・J」の勉強会と続く。