ニッシーブログ
2007.9.25
福田康夫新総裁誕生
1.23日午後3時過ぎ、両院議員総会が開かれ福田康夫新総裁が誕生した。福田候補330票、麻生候補197票の投票結果である。このうち地方票は76票対65票で、国会議員票は254票対132票である。麻生さんが予想以上に国会議員票を集めた、というのが一般的見方である。つまり、福田擁立は「派閥談合だ」との大批判があったが、いくら派閥のトップが「福田支持だ」と言っても、やはり若手議員を中心にその通りにならなかったのである。皮肉にも派閥が崩壊している(機能が変容している)ことが証明されたわけで、若手はもはや派閥のトップの言いなりにはならない時代なのである。
2.そして、党役員人事が決まった。こちらもまた「派閥談合」との批判である。確かに、石原伸晃さんや、中川昭一さん、塩崎恭久さんといった次世代のリーダーの顔がないのは寂しい気がするが、安倍政権は中堅・若手が中心の政権で、その安倍政権が参院選で大敗し、結果として退陣することになったのであるから、今回はベテランの先輩方の出番である。自民党独特の「疑似政権交代」である。若手が失敗し、危機的状況だからこそ、政治経験豊富なベテランの力に頼ろうとしているわけで、我々若手は、将来に備えてしっかりと実力を蓄えるときである。
3.しかし、「カネやポストで動く」古い自民党、「派閥の長老が物事をすべて決める」古い自民党に戻らせてはならないのは当然である。(上記の投票結果が証明しているとおり、あり得ないことではあるが、)それぞれの部門の責任者が派閥のトップやベテランの先輩方であっても、実際に政策を考え実行していくのは我々若手である。衆院で当選1〜3回生が過半数を占めるわけだから、我々が気を取り直してしっかりしなければならない。時計の針が反対に回りそうな時や「国民のための政治」という姿勢が失われそうな時には、我々若手が声をあげるのは当然である。
4.時折しも、安倍総理の会見が行われた。頬はやせこけ、声もかすれていた。悲痛なお姿であった。体調が回復されるまでゆっくりされれば良いと思っていたが、「どうしても国民の皆さんに謝罪したい」という強い思いであったと思う。無理をされず一刻も早いご回復をお祈りする次第である。と同時に、安倍総理が描いていた日本の姿、新しい党の姿を実現すべくしっかりがんばりたいと思う。
5.このことにも関連するが、福田総裁の政策、特に外交政策を心配される向きがある。自民党を支持して頂いている何人かの方からもメールやお手紙も頂いた。しかし、福田総裁は皆さんの想像以上に“現実主義的”対応をされるものと思う。党内に反対の多い国立追悼施設建設についても「進めるつもりはない」と明言されたし、総裁の周りには、町村信孝外務大臣や、選対事務局長を務められた中山成彬元文部大臣が脇を固めているのであり、我々若手もいるのである。私自身も、例えば、海洋政策特別委員会事務局長として、東シナ海の資源探査・開発は日本としてしっかりと主張し進めなければならないと考えている。若手が政局がらみで走り回ることはないが、政策については「国益」をしっかり考え、「国民の視線」で立案・実行していきたいと思う。しばらくは、表舞台はベテランの先輩方が中心となるが、我々若手は政策づくりや舞台回しの裏方をしっかり務めたいと思う。是非温かく見守って頂き引き続き御指導頂ければ幸甚である。そして、この経験が将来に向けた強いバネとなると確認する次第である。
6.総裁選の終盤にも、わずかな時間を見つけ地元の運動会を回らせて頂いた。もちろんすべて回れるわけではなく、行けなかった地域や小学校には申し訳なかったが、それでも、地元の皆さんからは様々なご意見を頂き、大いに励まされた。年金への不安、社会保険庁への怒り、政治とカネの問題、また、安乎小学校では生徒数112人、中学校46人という少子化の実態もよく伺った。落選し浪人中地元を走り回ったことを思い出し、原点に戻って政治や政策をしっかり考えていきたいと思う。総裁選の事務方の仕事はやり遂げた。これからは、来るべき総選挙に向けて、しっかり充電し、将来の出番に備えたいと思う。
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