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2005.4.8
「食育基本法案」で服部幸應・服部栄養専門学校校長に質問(内閣委員会)
1. 本日(17/4/8)午前9時から、食育基本法案の審議を行い、服部幸應先生をはじめとする3人の参考人の方々に対し質疑を行った。

2. まず「食育基本法案」についてであるが、本法案は現在の食を巡る様々な問題、例えば、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、「食」の安全上の問題、食品廃棄物(残飯)の増加など様々な課題について、家庭、学校、保育所、地域、農林水産業者、食品業者が各々の立場でその責務を果たしながら、国民運動として、「食育」の推進に取り組んでいこうとするものであり、地域社会の活性化、我が国の豊かな食文化の継承・発展、食料自給率の向上など様々な観点から、私としても大いに賛成、推進しているところである(ちなみに、民主党は「国民は権利を持つが、その責務を書くのはおかしい」等の理由で反対している)。

3. 服部先生は、意見陳述で「衣食住の家族のだんらんが重要」、「世界で1日4万人(年間1,500万人)が餓死する中で日本は年間720万t(金額換算で、日本で取れる食料の約90%)の食料を捨てている」、「小学生の70%がはしを持てない」、「小学校5年生からの家庭科では遅い」などの御指摘を頂き、私からの「朝ごはんを食べる、とか家庭における基本的な教育が大切ではないか」との質問に対する答弁の中で、面白いことを言われた。1つは「ばっかり食」。つまり子供たちがたくさんあるおかずの中で、ハンバーグならハンバーグ"ばっかり"を食べる。そして次に、肉じゃがなら肉じゃがばかり食べる。このことを「ばっかり食」と呼んでいるが、日本の家庭料理はフランス料理のコースと違い、いろんなおかずを食べながら味覚を育てるし、また、甘いもの辛いものを交互・一緒に食べることにより"中和"され、このことが人格形成にも大きな意味を持つ、とのことであった。
4. 2つ目は「バラバラ食」。これはたまにしかない家庭だんらんの食事の場合でも、外食をし、父親、母親、子供たちそれぞれが自分の好きなメニューを選ぶことを示した表現であるが、子供のわがままを助長するだけでなく、せっかく家族の共通体験も効果半減してしまうと指摘された。

5. 私からは、他にも「地産地消の観点から、学校給食にできるだけ地元の産品を取り入れるべきであること」、「そのために一定の量の安定供給を求める『給食センター』を見直すべきこと」なども指摘させて頂いた。
   是非、この食育基本法案の審議、成立をきっかけとして、私自身も含め幅広く「食生活」について考え、見直す契機としたい。
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