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2005.4.6
バイオマス燃料を推進する!
1. 本日(4月6日)朝8:30より、党環境部会の「バイオマス燃料」の取組み検討会に出席し意見交換を行った。「バイオマス燃料」とは、農作物・木材などのいわゆる「バイオマス」からつくられる燃料で、自動車燃料としては、以下の二つがある。
@バイオエタノール:サトウキビ等からつくられるエタノールで、ガソリンに代替しうる燃料
Aバイオディーゼル燃料(BDF):菜種の油脂からつくられるメチルエステルという化合物 で、軽油に代替しうる燃料

2. このバイオマス燃料は、地球温暖化対策として極めて有効である。なぜなら、大気中のCO2(二酸化炭素)を吸収・固定した農林産物を燃料として利用するものであり、大気と農林産物(バイオマス)の間をCO2(二酸化炭素)が循環するため、大気中のCO2濃度はネットでは増加せず、したがって、バイオマスからつくられる燃料使用に伴うCO2の排出は、国際的にカウントしないこととされている。

3. では、このバイオマス燃料の導入状況はどうであろうか。この3月29日にまとめられた京都議定書目標達成計画案では、このバイオマス燃料の導入50万kl(原油換算)が盛り込まれているが、上記2つのバイオマス燃料の現状について見てみたい。

4. まず、バイオエタノールであるが、諸外国では実際に自動車燃料として使用されている。ブラジルでは、国内販売されるガソリンには25%のエタノール混合が義務付けられているし、米国では、とうもろこしを原料とするエタノールが中南部の州を中心に自動車燃料に使用されており、いわゆるE10(エタノール混合比率10%)が流通している。このように技術は確立しているのに、日本ではE3(エタノール混合比率3%)のガソリンが認められておらず、しかも、供給安定性や経済性から、未だ一部の地方公共団体の先行的取組にとどまっている段階である。

5. また、バイオディーゼルについても、ドイツで80万kl超、フランスで39万kl、米国で8万klも利用されているのに、日本では未だ「安全性」や「排出ガス性能」など実証実験・調査を行っているところである。ただ、私の地元淡路島において、休耕田に1000万本もの菜の花を植え、いわゆる「菜の花プロジェクト」を実践しているように、地方公共団体においては、実験的に率先的な取組みが展開されている。ちなみに、我が国のバイオディーゼル燃料(BDF)の年間生産量に約2000klといわれており、欧米の40〜400分の1の量である。

6. 確かに「安定供給性」にはまだまだ課題もあるし、自動車にも新たな装置が必要でありコストアップにもなるだろう。しかし、その点は税制上の優遇措置などにより対応・誘導すればよい。現に割高のトヨタ・プリウスが大変な人気で購入の順番待ちの状況である。上記でみてきたように、諸外国では大変な量のバイオマス燃料を現実に使用している。世界最高の技術を有している我が国でできないわけはない。是非、バイオマス燃料の早急な大幅導入に向けて努力したい。
(なお、4月9日には、岩手県葛巻町における畜産廃棄物を利用したバイマス発電・燃料電池のプロジェクトを視察する予定である。淡路島においても、洲本酪農を中心に同様のプロジェクトを計画しており、このことは「淡路島を自然エネルギーの島とする」私の選挙公約でもあり、是非実現したいと思っている。)

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