ニッシーブログ
2005.3.26
子供たちを健全に育てる、子供たちの安全を守る
1. インドから帰国してすぐに教育問題の委員会(勉強会)に出席した。子供の学力低下が叫ばれる一方で、子供たちを巡って毎日のように悲しい事件・事故が相次いでおり、教育のあり方をしっかり考え直す時が来ている。
2. ちなみに、「刑法犯少年」は全体としては16年には減少したが、いわゆる詐欺・偽造などの知能犯が58.3%増と激増している。また、犯罪には至らないもののいわゆる「不良行為少年」の補導人数は16年は前年比9.3%増の141万9085人となっている。そして、児童虐待事件は記録を取り始めた平成11年以降で最多の229件(45.9%増)、残念にも亡くなった児童は51人(21.4%増)、さらに、児童買春・児童ポルノの被害児童数は1,900人(5.1%増)と悲惨な数字となっている。
3. こうした中、子供たちを健全に育てていくことが緊急の課題となっているが、武蔵野市では、小学校5年生、中学1年生に、田植え、稲刈り、畑仕事などの体験スクール(セカンドスクール)を小学校6泊7日〜9泊10日、中学校4泊5日で全校で実施している。15年度の参加人数は小学校843名、中学校649名で、保護者の平均負担額は各々14,000円、8,000円となっている。
4. 素晴らしい取組みである。畑仕事の中で空腹や暑さ寒さを感じ生きていることを実感する。また、自然の多様さ・素晴らしさに触れながら、掃除、洗濯や食事の用意、後片付けも自分たちですることから、自立、自律心がはぐくまれるし、自然に集団生活での規律(ルール)を覚えていく。そして、何より、ケンカをしたり仲直りしたり、助け合ったりしながら、友達と自分の新しい側面を発見し、社会性、連帯感をはぐくんでいくのである。必ず犯罪と無縁に育つにちがいない。
5. (2004.5.31「子供たちは今」で書いたように)本来なら、このようなことは小学校入学以前に体験しているべきなのであるが、(特に都心部では)自然が少なくなっていること、人間関係が希薄になっていることと合わせて、中々子供たちが自然の中で伸び伸びと遊べなくなっている。(このことを「放牧」と呼ぶ専門家もいる。「子供たちは今」参照)
6. このような現実を踏まえ、私たち国会議員1年生数名で、兵庫県で行っている「トライやるウイーク」の本年4月からの全国実施を提案し、今般予算化を実現したところであるが、前述の武蔵野市のような取組みをさらに広げるべく努力したい。
(もちろん、子供たちの安全を確保し、子供たちを巡る犯罪を防止する対策として、@学校と警察の連携強化、A教職員を対象とする防犯訓練の集中実施、B性犯罪者前歴者の情報の法務省から警察への提供、C受刑者に対し、矯正処遇(改善指導)の義務付け、D性犯罪仮出獄者に対する保護観察官の直接的関与の強化、などを強力に実施していくことも言うまでもない。)
衆議院議員 西村やすとし
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