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北朝鮮問題、6ケ国協議について
1.北朝鮮の核廃棄に向けて、日本、米国、ロシア、中国、韓国、北朝鮮の6ケ国協議がまとまり、共同声明がまとめられた。北朝鮮の核施設を「Shut down」(閉鎖、停止)する大きな第一歩であり、大いに評価したい。この合意内容が実現されるようしっかりフォローしていくことが大事である。

2.しかし、ミサイル実験や核実験を行ってきた北朝鮮が、それと引き換えにエネルギー支援を受けるのは、そもそも「ゴネ得」「ヤリ得」となる感もあるし、百歩譲ってそれはおいたとしても、特に、以下の点が重要である。

①北朝鮮は、すべての核施設について報告し閉鎖するか。
②既に取り出したプラトニウムや濃縮ウランについても報告させ廃棄させることができるか。
③核をミサイルに搭載する技術は有しているのかどうか。

3.さらに、設置が決まり、30日以内に開かれることとなった5つの作業部会についても、課題がある。即ち、その一つである「日朝正常化」作業部会において懸案の拉致問題についても交渉を進めることになるが、この作業部会に参加するのは日本と北朝鮮だけであり、他の国々も巻き込んでいかないと、これまでと同じように何の進展も見られなくなってしまう点である。特に、拉致問題が解決するまで、米国が「テロ支援国家」指定を解除することのないよう、米国としっかりと連携することが大事である。この点、安倍総理はブッシュ大統領と電話会談し、認識を同じにしたとのことである。私も対北朝鮮経済制裁シミュレーション・チーム事務局長として、しっかりとフォローしてまいります。