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2021.6.25
ワクチン接種の加速 〜引き続き十分な警戒を〜
1.全国の新規陽性者数は減少傾向が続いていますが、東京などでは新規陽性者数がこれまでの減少傾向から増加傾向に転じており、警戒が必要です。緊急事態宣言を解除すれば人流が増え、新規陽性者数が増えることはある程度は想定していました。必ず波は起こりますが、それを小さな波、コントロール可能な波としていくことが重要です。

2.専門家の分析では、4月の東京の感染拡大の際には、早めの介入・強い対策により、変異株(英国で確認されたアルファ株)が9割を占める事態になっても医療の逼迫を回避しました。今後も感染状況に応じ必要となれば緊急事態宣言を躊躇することなく機動的に発動します。

3.ワクチンは1日100万回ペースで接種が進んでおり、総接種回数は3,579万回となりました。少なくとも1回受けた方は全人口の19.5%、全高齢者の51.1%に達し、2回接種した高齢者は全高齢者の17.5%となりました。

4.ワクチンには重症化予防のほか、発症予防があるとの研究報告もあります。しかしながら、米国で1億人を追跡した報告ではワクチン接種により死亡者が0.0001%、感染者が0.01%と極めて高い効果を持ちます。ただし、これは2回接種した2週間後の場合であり、英国の報告では、1回接種の場合、発症予防効果はアルファ株で51%、デルタ株で34%です。わが国でも一回目接種直後に高齢者施設でクラスターが発生した例もあり、引き続き感染防止策の徹底をお願いします。

5.このように、ワクチン接種が進めば、高齢者の感染者数や重症者数が減少することが期待されますが、一方で、活動が活発な若者の陽性者の割合が増えてきており、東京都では、感染者の6割以上が30代以下となっています。若者でも軽症・中等症で入院される方は一定数おり、医療提供体制への影響が懸念されます。

6.若い世代への検査を進めます。比較的安価で短期間(15分程度)で判定でき、のどに違和感がある人などには有効な抗原簡易キットを、高齢者施設や医療機関への配布のほか、最大80万個を大学・高校にも配布するとともに、職場での活用も急ぎ、若者の感染拡大防止に取り組みます。

7. 7月末までに希望する高齢者全員2回接種、11月にかけて希望する全国民接種を終えられるよう全力で取り組みます。ワクチン接種が進む中、「今は我慢のとき」です。引き続き感染拡大防止の徹底をお願いします。

【テレビ出演のお知らせ】
6月27日(日)9:00〜10:00  NHK「日曜討論」
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