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2020.7.12
令和2年7月豪雨の状況と感染症対策、国・自治体・専門家ワンチームでの「夜の街」対策
1.先週から梅雨前線が停滞しており、本日も各地で激しい雨が降っています。今回の令和2年7月豪雨では、7月10日現在61名の方がお亡くなりになるなど大きな被害が発生しています。お亡くなりになった方々に心からお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。7月10日現在、全国1540箇所の避難所が開設されています。感染防止対策の観点から、国は、段ボールベッドや布製パーティション、消毒液など必要な物資をプッシュ型支援で迅速に送付しています。また、ホテルや旅館も避難所として利用が開始されています。被災地における感染防止対策に万全を期していきます。

2.東京都の感染状況は連日200人を超えています。10日、小池都知事、専門家の尾身先生、新宿区・豊島区の両区長等と東京都の感染拡大防止について議論しました。
東京都の現状として、新規感染者は20代、30代の割合が7割、感染者の多くが「夜の街」関連である等の特徴があります。また、検査数も4月のピーク時の約900件に比べ約3,000件に大幅に増加しています。これはPCR検査体制が整備されてきたことと、バー、クラブ等接待を伴う飲食店の関係者が無症状でも積極的に検査を受けてきた結果でもあり、これにより二次感染を防止できています。PCR検査の陽性率はピーク時は32%でしたが現在は5%にとどまります。高いリスクのある方を数多く検査してこの数字です。市中に感染が幅広く広がっているわけではありません。重症者も4月のピーク時(105人)に比べ少ない(5名)など医療提供体制にもまだ余力があります。こうした状況は4月の緊急事態宣言時とは明らかに異なります。

3.しかしながら、「夜の街」や飲み会、コンパ、会食を通じて感染が広がっています。感染経路不明の陽性者の増加や地方での感染も見られ、何としても高齢者への感染拡大を阻止しなければなりません。このため、国、東京都、新宿区・豊島区、専門家はワンチームで「3つの対策」を迅速に実行していくことを決定しました。
@一つは戦略的なPCR検査等の実施です。感染可能性の高い業種・場所で集中的にPCR検査を実施し、感染拡大を事前に防止します。陽性者が増える場合に備え、医療の十分な受け皿も確保します。
A二つはメリハリの効いた感染防止対策です。事業者にはガイドライン(業界毎の感染防止策)の遵守を求め、持続化補助金により感染防止対策を支援する他、利用者にもガイドラインを遵守していない店舗は利用しないことを徹底いただきます。
B三つは保健所機能の強化です。濃厚接触者の調査、PCR検査の手続きを進める要となる保健所体制を強化するため、保健師やサポート要員増員、国から感染拡大地域へ人的支援等を行います。

4.また、ガイドラインを遵守しない店への休業要請は有効であると考えます。一方、特定地域に対し休業要請を行っても、事業者・利用者が移動したり、地下に潜ったりすることで、他の地域に感染が拡大する可能性があります。尾身先生からエイズ対策の経験からアドバイスを頂きましたが、事業者との協力関係の下、進めていくことが有効です。感染拡大を防止するため、東京都・新宿区・事業者で進めている取組を、国も全力でサポートしていきます。
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